沖田さんの話を聞いていると、沖田さんがこれまで積み重ねて来た事や新撰組に対する思いが凄く伝わってくる。
沖田さんの心の叫び、もっともっと皆の役に立ちたい。そう言っているように思えた。
「私!沖田さんが具合悪くなったら、駆けつけますから!ええと…身体に効く漢方とか探しておきます!」
沖田さんを元気付けようと出た言葉が漢方で、沖田さんも暗い空気から一変して沈黙する。
「………プッ…ははっ」
沈黙の中、先に声を上げたのは沖田さん。
私には何が面白かったのか解らないけど。沖田さんの顔が少し緩んだ気がした。
「あんずちゃん、それホント?ちゃんと看病してくださいよ」
「もちろんです!!」
「破ったら……僕の言うこと聞いてもらうからね」
自身満々に答えた私に沖田さんが何か企んだ笑みで迎え撃つ。
「はぁー何かスッキリしたー。」
溜まっていたモヤモヤが抜けたみたいで、沖田さんは息を吐いて後に寝っ転がった。
「また、何かあったら相談に来て下さい」
「ありがとう。あ、さっきの話。誰にも言わないで下さいよ?」
「はい!沖田さんと私だけの秘密です!」