「はっ....はぁっ」
痛い。痛みと言うよりは斬られた場所が焼けるように暑い。
そう思っていると段々と目が霞んできた。
そして私の身体は鈍い音をたてて崩れ落ちた。
でも、意識はちゃんとある。
「あんずちゃん!!」
(この声は...沖田さん..?)
「救護班!急げ!!あんずさんを安全な場所へ!!」
(永倉さんの支持を受け二人が私の身体を抱える)
「くっそ!」
(私の顔を見て一瞬立ち止まった人は藤堂さんかな。よく見えない)
沖田さんは真っ先に池田屋の中に乗り込んで行った。藤堂さんは沖田さんの後を追うようにして続いて行く。
近藤さんは二人よりさきに乗りこんで斬り合いをしているのだろう。
永倉さんとその他の人たちは入り口と裏口で逃走を防いでいる。