霞壬と私の間には少しの亀裂みたいなものが入っている。

 理由は簡単。


 霞壬は自分の【彼氏】を誰にも近づけさえたくないのだ。だから一緒の図書委員になんかいもなっている私に嫌な顔をする。


 いかにも私のものですアピールがうざったいったらありゃしない。っつーか、なんか依存までは行かないだろうケド速水が居なければこわれちゃう~だとか毎晩メールで書かれてくる。


 うざったい。

___ 放課後



「いい?麟はあたしのなんだから絶対必要以上しゃべないでよね。いくら親友の皐でも、しゃべったら絶好だからね」


 と、物凄い剣幕で言ってきたので「わかった」といっておいた。


 そしたらいつもの笑顔に戻って「ばいばーい」と行って速水のトコとに行く。


 ため息しか出ない。


 私は4月の外を見る。といっても窓越しだけど・・・・。


「・・・・部活・・・・どうすっかなぁー」


 ふと、思ったことを口に出した。でも、私のこの声は誰にも聞こえていない。