「図書委員は・・・・立候補、いないかー?」


 クラス全員がブーブーと文句を言う。それはそうだろう。青春まっさかさりの中、図書室で1時間も過ごすなど、嫌だろう。


 しかし!私は違う。実は私は小学校の頃から図書に関する委員会や係りに入っていた。それほどほんがだいすきなのだ。


 まぁ、手は上げないが。


「いないかー?じゃぁ、適当に・・・・。目が会った蠣祢と速水。この2人で決定」



 なぜかしら私と速水が当たった。


 速水 麟 (ハヤミ リン)。女子っぽい名前だが正真正銘、男だ。


 ストレートの癖のない黒髪に、綺麗な目。


 つまり、かっこいい分類に入る。


 私は癖のある茶髪に猫目。まぁ、鋭い目つきだ。


 私と速水の名前が挙がったとき、霞壬は凄い形相で私をにらんだ。


 ・・・・・何故にらむ。そして私は悪くない。