「え……?」


「俺さ教師なるって言ってたろ?」



察しろと言わんばかりの見たことのない冷たい目で悠真はわたしに目で訴える。


「だから生徒と会うのは駄目ってこと?」

「それに俺は、春には必要ないーーごめん今日見たんだ、あれ。助けようとしたらその前を男の子が通り過ぎていった。

春の周りには春を助けてくれるやつはちゃんといる」


「尚は……」



「あと、大切な人ができたんだ」



わたしが説明する暇を与えずに悠真は追い討ちをかけるようなことを言ってくる。


「たいせ……つな…人?」

「あぁ大切な人」


「彼女ってこと?え、名前……はなんて言うの?」


しばらくの沈黙の後。悠真は気まずそうに口を開いた。



「……ユウ。優しいって書いて優」