だけどこんな事両親だってきっとわかってる。


それは、妹である掛葉の知能があまりに低く、私の知能の方が高かった為に、それで私達に姉と妹の立ち位置をはっきり区別させたに違いない。


そうして私にしっかりさせないと親がいない時こんな掛葉の面倒は一体誰が見る?


だからこれはこんな私達から心ならずも生じてしまった成り行き上のもの。


だったら私は何故今まで褒めてくれなかったの?


姉でなくてもちゃんと立派な姉でいられたでしょ?


……………。


私は今まで一体何の為に姉をやってきたのか?


それは親に褒めらる為ではなく全て掛葉の事を想っての事。


そして私はそんな姉になれた自分を誇りに思う事が出来て嬉しかった。


なのにそれが今は


褒められなかった事で親を恨み、私の誇りを奪い取ったとして掛葉までをも恨み、掛葉への想いがなくなってしまった…


結局私は自分を誇れる事が嬉しくて…


だから全てはそれだけだったんだ…


奪われたのではなく、


私は姉失格…。



だから私は自ら自分の誇りを捨てた…