それから半年くらいハルは入院していた。
学校に来なくなったハルの存在は薄れていった。
覚えてるのはあたしくらいだ。
その中の男子がハルの机の上に花瓶と花を飾り始めた。
ハルと仲の悪かった男子だ。
その男子は「1分間の黙祷です」と言い笑った。
あたしはその行動と発言が許せなかった。
いつもは持ってきていないようなハンカチで涙を拭う真似をした。
あたしは男子に殴りかかっていた。
ハルの事を可哀想だとは思わない。
大変だね、なんて声もかけない。
ハルはあたしにも誰にも分からない苦労をしているんだ。
病院で毎日たくさんの検査されて、たくさん血を取られて。
あたしは献血なんてしたことないから痛みなんて分からないけど、点滴を打っているハルの腕は細くて赤黒く変色していたんだ。
見るからに痛そうだった。
それでもあたしに気を使わせないために、ハルは笑ってあたしの頭を撫でるのだ。
あたしは泣きながら男子を殴っていた。
そのあとは確か先生が入ってきて、あたしは止められた。
もちろんハルには激怒された。
「そんなの放っておけばいい話でしょ!?ルナに何の関係もないんだから余計なことしないで。」
突き放す言い方をしているけど、ハルなりの優しさなのをあたしは知ってる。
だからあたしも言い返す。
「ハルのために殴ったんじゃないよ。
ムカついただけ。」
ハルはため息をついた。
「怪我は」
「してないよ。」
「危ないから二度としないで。」
「わかった」
ハルはあたしをそっと抱きしめて頭を撫でた。
学校に来なくなったハルの存在は薄れていった。
覚えてるのはあたしくらいだ。
その中の男子がハルの机の上に花瓶と花を飾り始めた。
ハルと仲の悪かった男子だ。
その男子は「1分間の黙祷です」と言い笑った。
あたしはその行動と発言が許せなかった。
いつもは持ってきていないようなハンカチで涙を拭う真似をした。
あたしは男子に殴りかかっていた。
ハルの事を可哀想だとは思わない。
大変だね、なんて声もかけない。
ハルはあたしにも誰にも分からない苦労をしているんだ。
病院で毎日たくさんの検査されて、たくさん血を取られて。
あたしは献血なんてしたことないから痛みなんて分からないけど、点滴を打っているハルの腕は細くて赤黒く変色していたんだ。
見るからに痛そうだった。
それでもあたしに気を使わせないために、ハルは笑ってあたしの頭を撫でるのだ。
あたしは泣きながら男子を殴っていた。
そのあとは確か先生が入ってきて、あたしは止められた。
もちろんハルには激怒された。
「そんなの放っておけばいい話でしょ!?ルナに何の関係もないんだから余計なことしないで。」
突き放す言い方をしているけど、ハルなりの優しさなのをあたしは知ってる。
だからあたしも言い返す。
「ハルのために殴ったんじゃないよ。
ムカついただけ。」
ハルはため息をついた。
「怪我は」
「してないよ。」
「危ないから二度としないで。」
「わかった」
ハルはあたしをそっと抱きしめて頭を撫でた。