『ちょいちょい、おじさん。姫を離しなさいよぉ。』
『お、きたきた!待ってたんだぞぉ!!ほれ、こっちこいこい☆』

相変わらずハイテンションなお父さん。

ついてけないよ‥‥。


『なんか、ごめんね。うちのおじーさんが。』

『いや、いーよ。ってか久しぶりだな、パーティーとか。何でだ?』


あ、確かに。何でだろ?


『おいおい、お二人さん!!忘れたんですかい?今日は記念すべき、16年パーティーだぞ?』

16年?なにかあったかなぁ。

『忘れたのか、まったく近頃の若い子は!』

なんかムカつくっ!!


『今日は、本条家と大塚家が出会った日!16年目だよ!!』










えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?





そーだったの?



すっかり忘れてた!




『あ、忘れてた!!』




颯太も忘れてるし‥‥‥。




『そっかぁ。今日で16年目かぁ。』
『懐かしいな。』
『うん。』



まぁ、産まれた時から一緒だから何年目とか忘れるのも当然だよね。


でも―。



なんか、うれしいなぁ。