そのままリーダー格のやつの肩を押し、倒した。

そして、そいつに馬乗りになる。

俺「やめてくれ。こんなことしたって、葵は、お前に振り向いたりしない。むしろ、どんどん遠ざかって行くぞ。」

「はっ、はぁ?!お前何言ってんだよ?!全然そんなこと...!」
俺「そんなことなくないだろ。どうせお前は葵のことが好きで、俺がかばってもらえてるのが気にくわないだけだろ?違うのかよ。」

「おめぇ!!マジでざけんなよ!!捕まえろ!」


俺「わっ!!」

両脇を2人におさえられた。

「さっきっから、黙ってりゃ、ペチャクチャペチャクチャ、調子こいたことばっかり言いやがって!」

不思議と怖くなかった。今まで溜めてきた感情が、全部出てきそうだった。

俺「なんだよ。俺なんかに負けて悔しいか?残念だったな。」

行った後に気付く。つい強気になって、言い過ぎてしまった。
でも、もう遅い。

「なんだと?!...殺してやる!!お前なんかっ!!」

リーダ格のやつが、近くにあったレンガに手を伸ばすのが、視界の端で見えた。もうだめだ!と思って、顔を斜め下に向け、目をきつく閉じる。

ドッ。