「今月で大学を卒業する学生、22歳」

安部さんは笑いながら言った。

「あら…」

さくらさんは両手を手に当てた。

「ずいぶんと若い子を雇ったんだね」

星ボンさんはあたしを珍しそうに見つめた。

さくらさんはジトッとした視線を上野さんの方に向けた。

「あなたはあなたで一言もしゃべっていないわね。

私に会ったことがそんなにも気まずいのかしら?」

「…いや、気まずいと言う訳では…」

強気な姿勢のさくらさんに、上野さんはタジタジである。

「美桜ちゃん」

星ボンさんがさくらさんと上野さんの間に割って入った。