野菜はないかと確認して見たら、ピーマンが1つとしおれてしまっているねぎ、半分のたまねぎがあっただけだった。

…何かもう、涙なしでは見れないかも知れない。

あまりにも悲し過ぎる男2人の冷蔵庫事情から目をそらすように、あたしは冷蔵庫のドアを閉めた。

とりあえず、ベーコンとたまごがあったから今日はこれでお昼を作ろう。

賞味期限が切れた牛乳を捨てると、あたしはお昼を作り始めた。


「へえ、すげーな」

安部さんが言った。

「パスタ以外の料理、久しぶりに見た…」

上野さんは感動している。

「冷蔵庫にあっただけで申し訳ありませんが…」

あたしが作ったお昼ご飯は、ベーコンとたまごの炒め物だった。

これでご飯とみそ汁かスープがあったら、後少し豪華になったはずなんだけど…男2人暮らしの冷蔵庫に食べ物がなかった結果である。