「だから、デケー声出すなって言ってんじゃん…。

つーか、安部くんも安部くんで何テレビつけてんだよ…」

上野さんが弱々しい声で反抗を始めた。

「時計持ってないから仕方ねーじゃん。

って言うか、いい加減時計買いに行こうよ」

安部さんは呆れたように返した。

時計買いに行こうってことは、この家には時計が1つもないってこと?

「それよりも…もう昼だけど、店どうする?」

そう聞いた安部さんに、
「頭痛ェから休業にしてくれ…」

上野さんが答えた。

…だから、商売系ってそんなものなんですか?

二日酔いだから休業するって、正直意味がよくわからないんですけど。