「おい、何があったんだ?」

「どうした?」

何事かと言うように、上野さんと安部さんがこちらに現れた。

「えっ…?」

カサノバの前にいるそれに、2人は絶句した。

「あなた、誰ですか…?」

震える声で、あたしはねこまんまが乗っている皿を持っているそれ――白いTシャツを着ている男の人に質問した。

「いやっ、えっと…」

3人に見られ、1匹ににらまれている男の人は戸惑っている。

「ニャーッ!」

カサノバが男の人に向かって飛んだ。

「わっ、わーっ!」

カッシャンッ!

男の人は皿を投げ出すと、その場から逃げ出した。