こうなると、ケンカが始まるのは目に見えている!

「よ、横町の裏に神社があるんですか?

あたし、知らなかったです」

2人のケンカを止めるため、あたしは言った。

「ノゾミちゃん、まだ行ったことなかったんだね」

上野さんが言った。

「行ったことがないと言うか、神社があること自体知らなかったです」

そう言ったあたしに、
「じゃあ、行こうよ!」

安部さんが言った。

「えっ…」

そう言った安部さんに、あたしは戸惑った。

「屋台もいっぱいあるしさ、行こうよ!」

同意するように言った上野さんに、
「今から、ですか?」

あたしは聞き返した。