「昔はつきまとい行為は訴えられなかったかも知れないけど、今はその行為は訴えられちゃうからね?

盗撮では訴えることはできないけど、ストーカーは訴えることができるから」

そう言った上野さんに、
「そ、そうなんですか…?」

生形さんの顔が青くなった。

「何よりさ…」

そう言った上野さんがあたしを抱きしめてきた。

「えっ、なっ…!」

ちょっと上野さん、人前です!

星ボンさんもいますよ!

「上野、抜け駆けは禁止だって言ってんじゃん」

安部さんは携帯灰皿にタバコを揉み消すと、
「――ッ…」

あたしの唇に、自分の唇を落とした。