翌日。

「じゃあ、看板出してきてね」

安部さんに言われて、
「はーい」

あたしは返事をすると、黒板とイーゼルを持つと外に出た。

イーゼルのうえに看板代わりである黒板を置いたとたん、カシャッとシャッター音が聞こえた。

「えっ?」

あたしがシャッター音をした方に視線を向けると、
「ウフフ♪

おはよう、希望ちゃん」

一眼レフのカメラを片手にニコニコと笑っている生形さんがいた。

今日も甘ったるい雰囲気が全開だ。

と言うか、大学はどうしたんだよ、大学は。