「では、事情聴取をたーっぷりとさせてもらおうかな」

安部さんがニヤニヤと笑いながら、あたしを家の中に入れた。

「ウソついたら承知しないからね?」

上野さんがそう言ったと思ったら、自分の両手をあたしの腰に回してきた。

「まだウソついていないんですけど…」

と言うか、星ボンさんと一緒にいただけなのにー。


トントンと、きゅうりを切る音がリビングに響いているけど、
「動けないです」

あたしは2人に言った。

安部さんはあたしを後ろから抱きしめているし、上野さんはあたしの胸の前にいると言う状況である。

スムーズに動けないうえに、
「暑いです!」

ただでさえ暑いのに、2人があたしにべたべたしているせいでさらに暑い!