「ねぇねぇ」

「…は、はい?」


後ろから肩をたたかれて
振り向くと、
同じ制服を着た
女の子と男の子。


「瀧秀高校の制服だよね?」

「あ、はい」

「そらそうじゃん!
ねぇ、愁斗!」

「あーはいはい」

「…?」


不思議に思って
2人をみていると。


「あ、ごめんね。
あたしたちも瀧秀高校なんだけどね、
転入生がくるって
すっごい噂だったの」

「あ、そうなんですか?」


そんなに噂になってるんだ…
と心の中で呟く。


「一緒にいかない?」

「え、いいんですか?」

「全然だし、道困ってるんだろ?」

「あ、あははは…」


笑ってごまかすと二人は
やっぱり、そうわらって
こっちだよ、と歩き出した。