『ごめんねりっくん。お母さんあんなんで。』
「いいよいいよ。何年の付き合いだとおもってんだよ。慣れてるっつーの。」
『まぁ、そうなんだけど…』
むぎゅ
「そんな切なそうな顔すんなバカ」
『ふ、ふぁい』
りっくんは片手で私の両ほっぺたをつぶした。
顔が近くて不意にもどきんとしてしまう
りっくんは美形だからなー。
タカにはおよばないけど
「え!夜勤?!嘘でしょ?大丈夫?」
突然大きな声を出すお母さん
『どうしたの?』
「りっくん、家泊まりなさい」
「え?いや、家あいてますよ」
「やえちゃんが間違えて閉めていったみたいなのよ…」
あらら。
まぁ、やえちゃんは昔からだけど
ネジが一本ぬけているようなお母さんだ
りっくんのお弁当を作って自分のを作るのを忘れていたり
小学校の頃の遠足ではしおりと間違えてもたせだこともあったな…
『さすがだね。』
「バカなんだな。本当あのバカ」
「…ということで、おばさん今日はお世話になります。」
「いえいえ♪なんもないけどゆっくりしていってね」