『………ていうかお母さん。りっくん来るなんて聞いてない』
リビングで少し声のトーンを落として言う
りっくんはうちのソファーで寝転んでテレビを見てる
………自分の家じゃないんだから
まぁ家族公認の仲なんだけど
「急にやえちゃんがね、仕事入っちゃったみたいで。ほらりっくん男の子だからさ料理とか…不器用じゃない?」
やえちゃんはりっくんの母親
「りっくんもそれなり料理は出来ると思うよ……?」
ていうかリスちゃんに作ってもらった方が幸せだと思う
うちの親が崩しちゃったのかも
ごめんね、りっくん
反省してないけど、一応心の中で謝っといた
料理が入ったお皿を一つ多めに並べる
りっくんもいちようお客さんだから
晩御飯が比較的豪華だ
私の好きな、オムライス。
これだけでお腹いっぱいなのに(私は)
唐揚げや野菜炒め、サラダ
色んな種類の料理が華やかに並べられた
「お、美味しそうな匂いだな」
『お母さん。張り切ってるからね』
「優しいお母さんだな」
『うちの自慢の母です』
にっこり笑うと、りっくんもにっこり笑ってくれた