「ほんと理想高過ぎるよ、雪」
ロングヘアの香苗が自慢のサラサラの髪をなびかせて言った。だからうるさいんだって。
「うるさいとか言うな」
「あ、口に出てた?」
「ごめぇん」なんて心にもないことを言ってあたしはまた全君を探すために辺りを見渡した。
居るとしたらきっと、奥の大きめのテーブルでいつものメンバーで飲んだくれてるであろう。
そう思い、奥の方を覗く。
「あ、居た……」
ニヤケてしまいそうなだらしない口。
全君の姿を見ただけでキュンキュンと心臓が痛くなる。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…