「真幸さん、あたし達お客さんなのになんでそんな無愛想なの?」
カウンターまで行ってどうでも良い事を真幸さんに尋ねると「やかましいから」と言われた。
「とりあえずうるせぇんだよ女のキーキー声とか可愛くねぇ笑い声とか」
「あー怖っ。そんなんだから彼女にも逃げられるんだよ真幸さん」
あたしの無礼な言葉に怪訝な顔をした真幸さんは「お前まで俺にそんな事言うようになったのか…」と悲しそうな怒ったような顔をしながら魚を捌いてた。
「まぁ顔はかっこいいからそれでオッケーだよ」
「………」
あたしとしては慰めたつもりがもっと怒ったような顔をされた。