笑いが治まってきたところで、近くの行きつけの居酒屋に入った。



個室が無く、テーブル席が6席とカウンターがある位の小さな居酒屋。


レトロな雰囲気のこの居酒屋にも良く来るあたし達。バーに行く前や二軒目なんかに良く来る。常連って言っても過言ではないな。


「おっちゃぁあん、とりあえずビールちょーだい!」



声のデカイ李未がカウンターで魚捌いてる店長に注文する。


「おっちゃんって呼ぶなクソガキめ。俺はまだ26歳だっつの」



「何言ってんの真幸。21のあたしらからしたらおっさんだよ?」


ちなみに強面のこのおっちゃんこと真幸(まさき)さんは、李未の従兄弟である。



「5つしか変わんねぇだろうが…おーい、ごめん。このやかましい奴らにまっずいビール出してやって」


「店長、この店には美味しいハズのプレミアムモルツしかないです」