「じゃあ、遠い街でも行くか!」


「そうだね!」




 俺らは走る。



 背中に背負っている苦しみや辛さを無視して。

 涙を堪えて。

 泣かないように、笑って。



 一生懸命走る。


 まるで立ち向かっているかのように見せかけて、逃げていく。




 でも、俺思うんだ。


 俺らは仲間みたいなもんだ。

 だから、二人の時は自分のまんまでいいんじゃないかな?って。





 そうやって、秘密を抱えた俺らは、走り続けていく。