今のって……?




 あいつの隣にいたのは、泉田っていう教師だった。


 確か、奥さんを弱愛している真面目な教師。

 でも、顔がいいから超モテてるんだよな。



 泉田は、校門の前であいつと別れてから、(多分裏門に)歩いて行った。



 あ、こいつも日直だとか?

 なるほど、それで途中にあった泉田と学校に来たのか。


 そうか。いや、そりゃそうだろう。



 俺は、安心して前へ出てこようとした。




『あーあ、また後悔してる』



 ん?



 俺はそんな悲しそうな声に驚いて、そのままの状態で止まってしまった。

 その状態で耳を澄ました。



『いつまで、こんな……』



 なんだ?


 あいつが喋ってるんだよな?



『あー、ダメ。』


 俺はその声を聞いて、ゆっくりとあいつが居るであろう所を覗いた。