『うぅ……っ』





 なんでだ?



 ここは、女が好きなパワースポット的な場所じゃない。


 あいつは、何のためにここに来てるんだ?



 ってか、あの服って制服?

 あ、俺の学校のじゃん……。



 あいつ、なにしてんだろ……。




 顔は、全く分からない。


 知ってるやつなのかも、知らないやつなのかも分からない。




 いや、そんなことはどうでもいい。


 掃除しないとな。



 ……うーん、まずはあいつにどいてもらわないと。




『仕方ねえ……』



 女は嫌いだ。

 喋りたくもない。


 でも、早く掃除しないと学校に遅れるし。



 俺は、また池に向かって歩き出そうとした。