「えー、本校は学問、部活動、ともに盛んなー......」


「ふぁぁ....」

校長先生の話
長いし面白くないし、

ついついあくびがでちゃうし。


「くぁぁぁあ....」


そんな事考えてたら
横で沢渡君が
大きなあくびをした。

「くすっ」

思わず笑ってしまった。

「あー!椎名だってあくびしただろ?笑うなよー?」

「えっ!?ごっごめん.....」

笑い声聞こえてたのかぁ。
恥ずかしい。

「そんな虚どらなくても、さぁ?」


沢渡君はほがらかな笑顔を
私に見せてくれた。

あーあ。
駄目だよ。

そんな顔みせられたら、

好きって気持ちが、
心の中を
走り回っちゃう。


入学式は、
大切な大切な

未来への思い出になった。


小声で話した。
ただそれだけの事だけど。

私の中じゃ
大きな大きな思い出となった。