「すいません、こんにちは。新入生の椿澪ですが、席がわからないんです。私の席はどこでしょうか?」

小さい頃からずっと言われてきたこの忌々しい敬語。

「椿澪ちゃん?・・・あぁ!あなたはここから見て一番右側の後ろから3番目の席よ!」

まだ20代後半ぐらいの女の人が答えてくれた。

「ありがとうございます。」

それだけ言って自分の席に向かう。