「あたしは凌牙のこと何も知らないし、凌牙だってあたしのことを何も知らない。

なのに…こんな立派な家に居候させてもらって……」


疑問に思ってたことを口にした。


「ふんふん」


大翔が相槌を打つ。


「一部屋与えてくれただけじゃなくて、部屋のインテリアを好きにしていいだの、昨日出会ったばかりのあたしにすごくよくしてくれる。

暴走族の人たちって…普通にこういうことするの?それとも凌牙が特殊なの?

それとも……なにか企んでるとか……」


あたしの話を黙って聞いていた2人。


いまだに味方とも敵とも分からないその曖昧な表情に、2人は何かを知ってるんじゃないか、と窺う。