「初めてだとか、そんなのお客様には関係ないから。有川の友達なら前もってメニューも覚えられただろうし、
接客のいろはぐらいは頭に入れることも出来たはずだよな」




「それは・・・・」




「俺達は・・・お客様から給料貰ってるんだよ。それが分かってなければ・・・やってても意味ないよ」





手塚君の言うとおりだ・・・




バイトだからって甘く見てたんだ、あたし・・・・




ヤバイ・・・泣きそう・・・・・




「手塚、そこまでだ。続けるか諦めるかは、朝比奈が決めることだ。お前は仕事に戻れ」






「・・・・・はい」




羽流さんが仲裁に入ってくれて、手塚君はホールに戻っていった。





「朝比奈は少し落ち着いてからホールに戻って」





顔をあげることが出来なくて、黙って頷く。