ハルキとは、不思議な出会い方をした。

スマホの無料トークアプリ。

いつの間にか私の友達のリストにハルキのアカウントがあった。

最初は名前も顔も知らなくて。

私は思わず「誰?」って聞いた。

話せば、同じ学校、同じ学年だった。

ハルキについてどんどん知るようになって。

トークするのが私達の日課ってなってて。

ハルキのいろんなところを知って、いつの間にか、

好きになってた。

クラスが離れていたから、学校で直接話す事はなかったけど、それでもそのころの私には満足で。

毎日毎日、ハルキへの好きが大きくなっていった。

ヤキモチだって妬いた。

目が合えばドキっとした。

たくさん話して、たくさん会いたかった。

初めて本気で恋したんだって思い込んでた。

思い切って、中学3年生の春、『好きです』って書いた手紙を渡した。

そして、数週間後、つまり今に至る。

告白してからハルキに彼女ができた、っていう報告。

未だ告白の手紙の返事は返ってこず…

でもなんで?

おかしいなぁ…

なんで、私、泣いてないの?

泣けないの?

ショック、な、はずなのに…

泣けないって事は、ショックじゃないってこと…?

どちらにせよ、私は吹っ切れていたのだ。