「ふ、うっせ」


すると聞こえたのは
笑いを含んだ低い声。

ドキッと胸が鳴る。


あたしはその声がする方に向かって
足を動かした。

そこはいつも佐々木くんが
居た場所。



「さ、佐々木くん」

「よー。久しぶり」

「っ、」


佐々木くんが、目の前に居る。

会うのはどれくらいぶりだろう…


「お前、相変わらずだな。おかげで思い出したわ。ここで初めて会った日のこと」

「さ、佐々木く…」



声が震える。

何かがこみ上げそうになって、
あたしは唇を噛み締めた。