コンコン…


「失礼しますね。もう、面会時間が…」

「あ、はい…」


久しぶりにこんな間近で
瑛司に会えたのに、

もう終わり、か…


「また来るね」


あたしは瑛司にそう告げて
病室を後にした。

廊下に出ると
さっき来た看護師さんが居て。


「あなた、いつも来てくれてる子ね?」

「え、あ、はい…」

「高倉さんとは、お友達なの?」

「えっと…、友達というか幼馴染で…」



何でそんなことを
聞くんだろうって思いながら

あたしは質問に答えていく。

すると看護師さんは
ニコリと笑うと、


「そっか。あなたが幼馴染の子なのね」

「?」

「あたし、高倉さんを担当することが多くて、色々話聞いてたの。幼馴染の女の子が居るって」

「え…」