たむたむに頼まれた資料を
自分の教室まで運び終えたと同時に
1時間目始まりのチャイムがなった。
私は急いで自分の席に着く
1時間目は数学で
梶山先生が入ってきた。
若い男の先生で
そのかけている眼鏡に
一部の女子は萌えるらしい。
そして、淡々と始まった授業
私は呆然と聞いていると
「橋本」
そう、隣から声をかけられた
それは紛れもなくさっき寝ていた中島くん
「これ、ありがとな」
少し微笑みながらそう言われ
両手で抱えている私のウィんブレを差し出した。
そして思い出す
そう言えばさっき貸したんだと
「あ〜、全然大丈夫だよ〜。」
そう言って受け取る
「起きたときにかけられててさ、誰のだろうて思って近藤に聞いたらそれは橋本のだって言ってたから」
愛莉が言ってくれたのか
「なんで?」
そう尋ねられ
「何が?」
私は分からず質問し返す
「いや、なんでウィんブレかけてくれたのかな〜と思って」