私は起こさないように
ゆっくり椅子を引いて座る
中島くんをちらりと見ると
私の方に顔を傾けて寝ていて
寝顔が少し可愛いとか思ったり
中島くんがいるだけで
いつもの静かな教室の雰囲気ではなくて
なんか温かい
そんなことを思いながら
昨日買ったばかりの小説を読み始める
黙々と読んでいると
時間を忘れて没頭してしまう。
いつの間にか
校舎が騒がしい
もう皆が来る時間か
そう思ったとき
はっくしょん
大きなくしゃみが教室に響き渡る
少しびっくりしてを隣を見ると
体を少し動かしている
あ、起きたかも。
そしたら私がいるの驚くだろうな
でもまた深い眠りにつく中島くん