羽田さんの横を通り、スーパーに入る。


「待ってよ、せめてケー番だけでも…」


「しつこい。どうして私にそんなに構うんですか」


「一目惚れしちゃったんだ、キミに」


「そうですか。さよなら」


「えっ!?それだけっ!?」


「一目惚れなんて、一番信じられない。あなたは私の、何を知ってるっていうの?」


その人の中身なんて知らずに好きになるなんておかしい。そんなの信じられない。


「優しい子だって知ってるよ。前…覚えてるかな?捨て猫に傘をさしてあげてただろ?それを見て好きになった。スーパーに行けば会えるかもと思って、毎日…キミを探してた。」