「泣かないで、ハルカ」



涙でぐしゃぐしゃの顔を隠しながらあたしはタロウに背を向けた。



「これからは…ずっと側で君を守るからね」



「あたし…よく寝坊するよ?」


「うん」


「忘れ物もするし、運動音痴だからよく転ぶし…」


「うん」


「こんな…あたしの側に、いて…くれるの?」


「そんなハルカが…全部大好きだから」



タロウは後ろからそっとあたしを抱き締めた。