「タロウ…あたしが見える?」


タロウの呼吸が荒くなった。


「タロウ…苦しいの?どうしてこんなになるまで…っ」


「……」


もう、人間になれないほど体力を消耗してるんだ…。

「タロウ…助けてくれて…本当にありがとう。いつかは、ヒドイこと言ってごめんね?」


タロウがまばたきする。


”気にしてないよ”


そう言ってる気がした…。

「あたし…どうすればいいの?タロウが死んじゃったら…辛いよ。」


涙がとめどなく頬を伝う。