「はぁ?なんでよ?」


「ハルカが自分で思い出して!」


既に呼び捨てだし…。馴れ馴れしいヤツ。


だけどこいつの話が本当なら、一度会った人を忘れるなんてあたしも失礼かも…。

というかこいつの正体が非常に気になる。


こんなイケメンいたら今まで食い付かないはずないんだけど……。


「…ハルカが思い出してくれるまで付き纏うからね」

「……それ、すごく迷惑なんですけど?」


「そのかわり、困った時はいつでも助けるからね!君に恩返ししたいんだ。僕は君の理想の王子様になりたいんだよ。」


「…聞いてるこっちが恥ずかしいんですけど…。」


「君が僕に言ったんだよ。白雪姫の王子様みたいな人に会いたいって。」


そんな話を!?



…あ〜思い出せない。


仕方ない…。


「わかかりました。王子様。」


こうしてあたしとタロウの奇妙な関係が始まった。