ドアを開けると思った通り生徒会の面々。
「わざわざ悪いなぁー」
私服姿のこいつら。
本当に無駄に顔が整いすぎている。
よくもまぁこんなにイケメンが揃っているんだと感心する。
「…美玲大丈夫なんですか?」
そしてそんなイケメン集団の心を鷲掴みにしている我が少し困った妹。
「美玲は熱もだいぶん下がって今は寝てるぞ。まぁ、とにかく中に入れ入れ」
四人は礼儀正しく靴を脱いで上がった。
四人ともこんな細かいマナーは守れてる。
小さいころから厳しかったこともあるんだろうけど…。
それと比べて美玲はマナーの欠片すらない。
それを少しは直せないものか、と最近は頭が痛い。
美玲は極度の甘えただ。
俺が注意すれば嬉しそうに笑いやがる。
でもそれをかわいいって思ってしまっている俺も重症だ。
若干苦笑いしているとあることを思い出した。
「……蓮、合鍵は?」
この前たしか蓮に合鍵を渡したはず。
「………………あー」
まぁこうなるのもいつものこと。
美玲は怒るけど、別に鍵ぐらいいいと思う。
蓮がどうやったら毎回鍵をなくすのかはわかんねーけど。
「……次からはなくすなよ」
そういってまた蓮に鍵を渡す俺は、美玲だけじゃなくて蓮にも甘いんだ。