テスト一日目。
私のヤマが当たった奏はなかなかの出来だったらしい。
でも、見直しもせずに問題に落書きばかりしていたから信用できない。
午前中で終わった後、勉強の前に唯と美緒ちゃんと駅前のクレープ屋で休憩することになっていたから、奏とは後で勉強会をすることになっている。
「此処の大福クレープが美味しいんだよね」
「唯先輩、それカロリー高そう」
「大丈夫。大丈夫。私は運動しているから」
結局唯は大福と生クリームたっぷりのクレープで私はチョコバナナ、美緒ちゃんは苺とチョコにした。
「学校でも、校長先生が野球部見に来たりして別格扱いなんですよ!」
「そりゃあ毎年甲子園行ってたら、プレッシャーにもなるよね」
二人の話題はもっぱら太一のことばかりで、息抜きにならないのが残念だけど。
「さて、本題に入るけど」
唯がクレープを引き千切りながら言う。
「どっちから?」
二人の視線は私に集中した。
「どっち?」
「どっちから告白して付き合ってんの?」