手が離れると

「もしかして、こういう仕事は初めて?」

「はい」

受かった事は、すごくうれしいし頑張りたいけど、こんなすごい人と共演なんて思ってもみなかったよ。


あたし上手くやれるのかな?


「緊張するな・・なんて言われても無理だとは思うけど、気楽にやりましょ。
なんかあったら俺がフォローしますんで」

ニコッと笑ってそう言ってくれた。

その笑顔を見たら少し落ち着いて
「はい」

あたしも笑って返事していた。



*******

打ち合わせは、順調に進んだ。
けど、司会者って大変だなぁ。
会話をとめないように会話が盛り上がるように話さないといけないんだ。
次から収録になる。

打ち合わせが終わり、会議室からどんどん人が出て行く。

今日は、終わったら直帰していいって言ってたし帰ろうかな。
立ち上がり、部屋を出ようとしたら