ピーンポーン

チャイムが鳴ったが私はそれどころではない

ピーンポーン

もう一度鳴ったと思ったら ガチャ

鍵のあく音がした

合鍵をもっているとしたら・・

葵「いた・・・」

葵だけだ

葵はベッドでうつ伏せに鳴って泣いている私のそばに来た

葵「・・泣いてるのか?」

私は顔を横に振る

葵「強がりなやつ」

フッと笑ったような言い方でイラッとした

『強がりでかわいくないですよーだ!!』

葵「ははっ、意外と元気でなにより」

葵が私の髪の毛をぐしゃぐしゃに撫でる

『もう!ほっといてよ!』

顔をあげ、葵を睨む

葵「わりぃ・・」

しゅんとなった葵・・

私を元気づけようとしただけなんだよね?

知ってるけど、今は素直になれない・・・

『帰ってよ!!一人にして!!!』

葵「大事な仲間が泣いてるのに一人にできるかよ!!」

久しぶりに葵の怒鳴る声聞いた

どんな時でも冷静なのに・・

『んっ・・葵ー!私どうしたらいい?!何にもできない自分が悔しい!!』

葵に抱きつき大号泣

葵「策はある」

『え?』