ケイと二人、まだ静かな廊下を歩く。

こうしてこのまま恋人になっちゃったら、私はもうアキを忘れられるのかな。

「..イト?」

不思議そうなケイの声で我に返る。

「なんも返事しないから..」

「え?あ、ごめん!」

ケイの顔をみて思い直した。

この人は親友の。ミワの、好きな人なんだから。

私がケイと付き合うなんて、ありえない。