体育館裏。



「…あ、の…なんですか?」


怖いけど、なぜ呼ばれたのか聞かなければ分からない。




「なんですか?じゃねぇよ。あのさ、あんた玲海様の何?この前一緒に帰ってたじゃない。
あれ、どういうこと?」




え?

松坂くん?




確かにこの前、一緒に帰ったけど…

まさか見られていたとは…



「…」


パンッ



私が黙っていると真弓ちゃんに頬を叩かれた。



「…ッ…」



声にならない痛みが頬に走る。



「今日はこれぐらいで許してあげる。
だからこれ以上玲海様に近づくな」




それだけを言って去った真弓ちゃん達。




近づくなと言われても、好きなものは好き。




こんなくだらない小さないじめになんか負けない。