「えみちゃんは小さい頃事故にあったんだ。その時、強く頭を打って…記憶がなくなってしまった…」




…記憶が…なくなった…?


こんな漫画みたいな話ってあるの?




まさみが…


「つまり…松坂とえみは幼なじみだったけど、事故の所為で幼なじみの関係は終わった…
そういうこと?」




「あぁ。
玲海がえみちゃんの記憶のことについて知った場所は病院なんだ。
だから玲海は今日ここに来るのが怖かった」





なんか…複雑…



「おい。今の話本当か?」



…こいつっ…


何で今来るかな?
いっつもタイミング悪いんだけど…



「浅野」




「その話が本当なら俺とえみが付き合っていても文句はないだろ?」




は?

今なんて?



「どういうことよ」



みかがあり得ないくらい低い声で浅野に言った。





「俺とえみは付き合ってんの」




ククッと喉で笑う浅野にみかはキレた。



「えみで遊ばないでくれる?」



そう言って蹴り飛ばした。



わぁお…


みか凄い…




「…ってぇな…」



「まだ足りない?
なんならもっと蹴ってあげてもいいけど?」




こ、怖いですみかさん…



男にキレるとこうなるんだ…