**玲海side**
俺は部屋でボーッとしていた。
最近ボーッとすることが多い。
それに…笑えねぇ…
まぁ、俺に笑顔なんて似合わねぇけどな…
ー♪ー♪ー♪
携帯が音を鳴らす。
着信?
誰からだ?
そう思い携帯を見ると相手は浩介だった。
「もしもし」
『おい!玲海!えみちゃんが事故ったぞ!』
焦るような声で言った浩介。
えみが…また事故った?
冷や汗が垂れる。
『今意識がねぇって…!今からお前も病院行くぞ!』
「……浩介、悪いけど俺病院には行かねぇから」
もう俺とえみは別れたんだ。
それに小さい頃のトラウマもある。
『別れたから…小さい頃に記憶なくされたからか…?』
「あぁ、そうだよ」
『…お前はえみちゃんが彼女じゃなかったらお見舞い行かねぇのかよ?!
確かに小さい頃のトラウマは関係してるかもしれねぇ。
だけどな…そのトラウマをどうにかしねぇと前には進めねぇんだよ!?
玲海…絶対来いよ。信じてるからな』
一方的に切られた電話。