付き合うって…



私…玲海のことが好きだし…




「えっ…えと…」




こういう時ってなんて言えばいいんだろう?




「…あの…ごめんなさい…
私…」



これで精一杯。



やっぱりキスされたとしても傷つけるのは嫌だ。



ごめんなさいって言ってる時点で傷つけてるかもしれないけど…






「知ってる。玲海がいることくらいね。
でも俺と付き合わなかったら…玲海が酷い目見るぜ?
それでもいいって言うなら俺はえみを諦める。
玲海が傷つくのが嫌だったら俺と付き合え」





これって完全に脅しだよね?




玲海が傷つくところは見たくない。



でも玲海を裏切るなんて…





「早くしねぇと今からでも玲海のこと殴りに行くぞ?」




え?



そ、そんなのだめ…!





「…分かり…ました…
浅野くんと付き合い…ます…」




ごめん…玲海…




でも…あなたが傷つくところは見たくないの…





「じゃぁ…玲海と別れろよ」





そう言い残して浅野くんは教室へ戻って行った。




それから私は少しの間涙を流していた。