私が龍汰に連れて行かれて、ナイフで刺されそうなところを浅野くんが助けてくれた。
嬉しかった…
嬉しかったけど…玲海がよかったなんて思ってる私。
龍汰は走り去ってどこかへ行った。
「大丈夫だった?重岡さん」
この前廊下で会った時と口調が違う。
「は、はい…大丈夫です…!
ありがとうございました…!」
浅野くんが来てくれなかったら私…
あ〜…想像しないでおこう…
変な想像をする前に立ち上がろうとすると私の顔の前に浅野くんの顔があった。
「…んっ…!」
え?
キ、キスされた?
「…ど、して…?」
私は泣くのを堪えて浅野くんに聞いた。