「えみ!? 」
大丈夫?と心配してくれる恭子。
「私は…大丈夫、だか…ら…逃げて…!」
「大丈夫じゃないでしょ!ほら、帰るよ!」
そう言って私を立ち上がらせようとする恭子に感謝した。
こんな私でも助けてくれるんだ…って。
でも…
龍汰はそれを許さなかった。
「恭子…お前はいつも俺達の邪魔ばっかしやがって…!」
恭子はそう言われても、私と会議室を出ようとしてくれている。
「聞いてんのか?!
えみを離せ。じゃねぇと…
こうだ」
龍汰は言い終わらないうちに、黒い塊を恭子のこめかみにつけた。
銃…?
それでも冷静を保つ恭子は龍汰に言った。
「あんたどういうつもり?えみを蹴って、腕傷つけて…
それで私を殺す気?」
殺す…?
「あぁ…今俺がこの引き金を引いたらお前は死ぬ。
まぁ、行くのは少年院だし…
えみが卒業するまでには帰ってこられる。
だから俺は簡単に引き金を引けるんだぜ?」
勝ち誇ったような笑顔を浮かべ恭子を見下している。
「バカバカしい。行こう、えみ」
そういって恭子は再び会議室から出ようとしたが…
バンッ!
「え?」
恭子が倒れた。
なんで?
"龍汰が撃ったから"
「いや…そんな…
恭子…?ねぇ、恭子!ねぇってば!
いやぁ…いやぁぁぁぁ!」
銃声と私の声に気づいた先生が龍汰を連れていった。